雑誌やTVなどのメディアでもよく特集の組まれる世界遺産。
2019年7月までに登録された世界遺産の数は1121件あります。
世界遺産の特集に飛びついてしまう方は、「行ってみたいリスト」を作られたりしているんじゃないでしょうか?
今回は「行ってみたい世界遺産リスト」を作っている筆者が、気になっている世界遺産、ロシアにある「キジ島の木造教会」について紹介していきます。
キジ島について
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キジ島は、ロシア連邦の北西連邦管区に属する、カレリア共和国にあるオネガ湖に浮かぶ島です。
全長7km、幅500mの細長い島。
「キジ」とはこの地域の先住民の言葉で「祭祀の場」を意味し、自然崇拝の祭祀の場として使われていました。
14世紀以降のノヴゴロドの領域拡大に伴い、正教へと改宗しましたが、改宗後も聖なる地として受け継がれています。
1960年に島全体が木造建築の特別保存地区に指定されました。
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価格:3,780円 |
キジ島の木造教会
おはようございます☀️
📸キジ島🇷🇺 pic.twitter.com/IP4ZQ0z6wB
— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) November 23, 2020
1990年に世界遺産の文化遺産として登録されたのが、18世紀に建てられたプレオブラジェンスカヤ教会とポクロフスカヤ教会、19世紀に建てられた鐘楼の木造教会建築群です。
二つの教会は16世紀には原型があったものの、プレオブラジェンスカヤ教会は1690年に落雷で焼失、ポクロフスカヤ教会は老朽化によって取り壊されています。
プレオブラジェンスカヤ教会は1714年、ポクロフスカヤ教会は1764年に再建されました。
釘を一切用いず作られた匠の技の結晶
ノヴゴロドの大工達によって建造されたプレオブラジェンスカヤ教会。
モスクワのクレムリンにあるブラゴヴェシチェンスキー大聖堂を目の当たりにした大工達が、「これよりもすごい教会を自分たちで建てよう」と思い立ったそうです。
石工達によって建てられた大聖堂に触発されて、木造教会を建ててしまおうと思うのもすごいですが、設計図もおこさず目測だけで建てていったというから、もはや人間技とは思えません。
接合部分は一切釘を使わず、素材の加工も全て手斧で行なったとのこと。
まさに匠の技です。
輝くキューポラも木造です!
キジ島の木造教会、木で造られた屋根が絹のような光沢を帯びていてとても不思議だった pic.twitter.com/BR0MzS281a
— デリシャスウサギ (@marylbg) July 15, 2016
ロシア聖堂の特徴として見られる、建物の上部を彩る玉ねぎ型の屋根をキューポラと言います。
写真で見るとなんだかキラキラしていて、「木造…?」と首を傾げた方もいるかもしれません。
信じられないかもしれませんが、れっきとっした木造建築です。
約3万枚に及ぶポプラの薄板を組み合わせることで、美しい曲線を作り上げています。
写真でなく、実際にいろんな角度から眺めて確認したくなりますよね?
アイデアもすごいですが、それを具現化してしまった技術も感動モノです。
過去の優れた技術を現代の職人へ
キジ島の木造教会は、木造がゆえに腐食や崩壊も危惧されていました。
現在は、国際ソーロス基金とカレリア共和国政府によって設立された、キジ大工センターによる修復作業が施されています。
修復は調査や研究からスタートし、今では専門学校まで作られたとのこと。
若い職人を集め、職人の育成と、優れた技術の伝承を目的としています。
建築好きな方にとっても、興味深い観光スポットではないでしょうか?
キジ島観光は夏がオススメ!
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世界遺産の良いところは、マニアックな場所でもツアーを組んでくれる旅行会社が見つかるところでしょう。
写真からも魅力は伝わってきますが、やはり現地で実際に体感してみたいものです。
キジ島に関しては注意すべきことが一点あります。
冬季にオネガ湖が氷結する関係で、船の運航期間が5月~9月までと行ける期間が限られている点です。
旅行の際は旅行代理店に確認してみてください。
ベストシーズンは7月~8月と言われているので、観光を検討するなら夏休みを利用するのがオススメです。
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この記事を書いた人 tkCitrous(@tkCitrous) |