CDレビュー「NKOLO」/ LOKUA KANZA|投稿者:tkCitrous

アフリカ音楽

今回はアフリカのミュージシャン、LOKUA KANZAの「NKOLO」というアルバムを紹介します。

ロクア・カンザはコンゴ民主共和国出身のアーティスト。

1993年に出したデビューアルバムは、当時アフリカのミュージシャンの中では異例のヒットを記録し、アフリカのフォーク界で期待の新星と注目されました。

1995年のセカンドアルバムは世界中でもヒットを記録し、今ではアフロ・ミュージックを代表する一人です。

それでは僕の一押しのアルバム「NKOLO」をご紹介します。

LOKUA KANZA Biography

 

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ロクア・カンザは1958年にコンゴ民主共和国のブカブの街に生まれました。

青年時代にはギターを持ち、多くのバンドに参加。

コンゴの伝統音楽に興味を持ったロクア・カンザは首都キンシャサの音楽学校に入学します。

1984年にはフランスに渡り、CIMという音楽学校で専門的な音楽知識を学びました。

1993年にアルバムデビューを果たし、現在までに6枚のオリジナルアルバム、その他に「Toto Bona Lokua」を始め、コラボ作品をリリースされたり、多くの作品に参加しています。

 



 

「NKOLO」アルバム紹介

 

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「NOKOLO」は2010年にリリースされました。

前作の「Plus Vivant」から5年の歳月をかけてのリリース。

ベースになるリンガラ音楽に、ブラジル音楽やゴスペルの要素が融合し、より進化したアフロ・ポップが楽しめます。

リリースから10年以上過ぎた今聞いても、古臭さや時代を感じさせない名盤です。

・track list
01.Elanga ya muinda (光のガーデン)
02.Dipano(ディパノ)
03.Mapendo(マペンド)
04.Nacozonga(ナコゾンガ)
05.Famille(家族)
06.Nkolo(神)
07.Loyenge(ロイェンゲ)
08.Soki(ソキ)
09.Vou Ver(見てみるよ)
10.On veut du soleil(人は太陽を望む)
11.Yalo(ヤロ)
12.Oh Yahwe(オー・ヤーウェ)

 

言語を超えて楽しめる音楽

ロクア・カンザは、コンゴ民主共和国で使われるフランス語やスワヒリ語、リンガラ語に加え、ポルトガル語に英語まで堪能なマルチリンガルです。

僕はコンゴで使用される言語や、アフリカの言語がわかるわけではありません。

当然聴いても意味はわかりませんが、やはり良いものは良いです。

むしろ言葉がわからないからこそ、純粋に音の世界を楽しめます。

良質で温かなサウンドは、作業中のながら聞きのBGMとしても邪魔になりませんし、リフレッシュしたい時に聞くのもオススメです。

 

自然体で楽しめるサウンド

アフリカの音楽といえば、リズムを連打する激しいダンスミュージックをイメージする人も多いかもしれません。

対してロクア・カンザは、静かなパーカッションを好みます。

アルバム自体はアコースティックサウンドが主体。

さらに、アフリカではメジャーな指ピアノのカリンバや、クラシック音楽に使用される20世紀前半に発明された電子楽器のオンデ・マルトノの音色が楽しめます。

美しいコーラスや、面白い要素が色々詰まっているにも関わらず、ロクア・カンザの存在感が圧倒的なのがすごいです。

 



 

オススメピックアップ曲

せっかくご紹介するので、やはり曲も聴いて欲しいなと思いました。

アルバムの中から僕の好きな2曲を、感想と一緒にをご紹介します。

・Nakozonga

体が自然に動かされるリズムに、ベースの絶妙な絡みがツボにきました。

歌の掛け合いも開放感があって、聴いてて楽しくなってきます。

聴き終わると、何故かはにかんでるから不思議です。

 

・Famille

50人の子供たちの聖歌隊が参加。

芯の強いしっとりしたロクア・カンザの低音に、色彩豊かな声や音が溶け合うように重なっていき、まさに家族(famille)といった一体感です

 

気になった方はFBもチェックしてみてください

 

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ロクア・カンザのFBは定期的に更新されています。短い動画もよくあげていて、独特なギターテクニックを堪能できるでしょう。

ギタリストの方はぜひ研究してみてください。記事はフランス語と英語両方で書いているので、語学の勉強をしたい方にもオススメですよ。

 

この記事を書いた人
tkCitrous(@tkCitrous

 



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